私の中のあなた


色々と考えさせられた。どのキャストにも感情移入が出来て、それぞれの立場で考えることができる映画だった。サラとブライアン(両親)の立場、白血病の長女、ケイトの立場、ドナーになれなかった長男、ジェシーの立場、そして、ドナーベビーとして生まれた次女、アナの立場。
アナは自分の身体(今回は腎臓)を守りたいと両親を訴える。実はケイトが仕掛けているのだが。結果、移植することなくケイトは亡くなってしまう。
「子は鎹」とよく言われるが、病気の子なら尚更だ。病気の子供を中心にして家族はつながっているものだ。実際、病気の子供が亡くなった後、離婚した両親を知っている。サラとブライアンも、ケイトの移植を実行して、それでもケイトが亡くなってしまったら、強い喪失感と共に離婚をしていたのではないだろうか?
ドナーベビーの賛否両論はあるが、今回は明らかに、ドナーベビーを持ちかけた医師が問題なのではないだろうか?子供が白血病と知れば、両親はどんなことでもして子供を助けたいもの。ドナーベビーの人間としての尊厳など、おそらく当時の両親には頭になかったのではないだろうか?
映画の宣伝などを見ると、サラのキャメロン・ディアスとアナのアビゲイル・ブレスリンが目立ってはいるが、ケイトのソフィア・ヴァジリーヴァの演技に惹き付けられた。まだ17歳。これからの活躍が楽しみな女優さん。そして、アレック・ボールドウィンジョーン・キューザックが出演しているが、かつての若々しい弾けてた印象が払拭されるほど、おじさん、おばさんになっているのが時間の経過を強く感じさせられた。


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