魔笛


モーツアルトの「魔笛」をケネス・ブラナー監督が映画化。舞台を第一次世界大戦に、出演者は英語の台詞を話し、英語の歌詞を歌う。タミーノとパニーナの恋物語…くらいに思ってた作品。今回、ザラストロの存在に圧倒された。確かに、彼はプログラムで一人大きな写真入で一番に紹介されている。以前オペラ「魔笛」を観たが、そのときの記憶が全くない。この作品はザラストロあっての作品だ。映画版は特に出演場面、歌の場面が多くなっているらしい。ザラストロを演じたルネ・パーペは今秋来日予定とプログラムにあったが、公式サイトにはまだ載っていない…。「トリスタンとイゾルデ」マルケ王を演じるそうだ。「トリスタンとイゾルデ」と言えば、そんちゃん(秋園美緒)出演の宝塚星組公演「Elegy哀歌」を思い出す。マルク王を千秋慎が演じていた。話を「魔笛」に戻して…。この作品はパパゲーノのシーン以外にもちょっとした笑いの起こるエッセンスがいっぱい。気軽に観て欲しい、オペラを知らない人も観て欲しい、という監督の意図なのか?夜の女王@リューボフ・ペトロヴァが美しく、娘であるはずのパミーナ@エイミー・カーソンが老けて見えてしまって残念。それに、歌っているお姿(お顔)もあまり綺麗ではなく…。タミーノ@ジョセフ・カイザーはヴィジュアルが弱いが美しい声をしていた。聴いていて気持ちが良くなる。でも、表情が大袈裟になると、時に、パパゲーノ@ベン・デイヴィスと見間違えてしまうほど。シルヴィア・モイ@パパゲーナは容姿がとっても愛らしくて演技も可愛い。今年、帝劇で再演される「モーツアルト」では、そんちゃんはまたパパゲーナを演じてくれるのだろうか!?この映画で「われらの父たちの霊魂よ」を歌うシーン。共同墓地のたくさんの戦没者の名前の中に、日本語やらアラビア語やらが目立ち、これは第一次世界大戦とは関係ないのか?良く分からない。