ミュージカル「ファントム」

姿月あさと&ルカス・ペルマン アフタートークスペシャルライブ」 イベントが発表され、予定していなかった梅田遠征。
開演前からアンサンブルキャストが客席内を回っている。衣装を身に着け、それぞれが演じながら。同じ列にキャストに見つめられて全く反応しないお客がいて、周囲はクスクスしているのに、本人は全く動じず見ようともしない。キャストも何度も絡んでいたのに…。おもしろみのない客だわ。せっかくだから楽しんじゃえば良いのに。
「ファントム」は音楽もストーリー展開も宝塚と同じ。ただ、歌詞が違うので、知らない歌詞で歌われると、まるで外国語のように聞こえる。特に大沢たかお徳永えり、そして、ルカス・ペルマンの歌は。


クリスティーン・ダエー@徳永えり
宝塚同様♪メロディ・メロディ♪で登場。ファルセットで綺麗な声。声量はないけど、もしかしたら成功?と思ったのも束の間。台詞になってずっこけ。早口でキンキン声。これがあちこちの掲示板で書かれている所以かぁ…。高音は出てましたが、声量がないし、地声だと高音は叫んでいるよう。腹筋がないのか、ブレスが頻回過ぎ。大沢たかおにレッスンを受けてる…せいではないけど、ビストロの場面でも全然上達した歌声ではない。芝居は映像向き。舞台であんなに早口で喋ったら通じない。そして、話し方が日本の田舎の女の子風。彼女を初めて見たのが映画「フラガール」だったせいもあるが、炭鉱町の女の子っぽい。アンサンブルの女性キャストが東宝ミュージカルばりに綺麗に外人に見える化粧なのに、彼女はテレビに出るときのような薄いメイク。これもパリ娘に見えない。ボイス・トレーニングと芝居をもっと勉強してから舞台の世界に来てね。

ファントム(エリック)@大沢たかお
全然歌えない。アンサンブルに乗っかるようにソロを歌うプロローグで、あまりの下手な歌にすでに「金返せ〜!」と叫び出したくなるほど。何であんたがミュージカルの主演なの〜!…って。もっと歌える人で、この役を演じたい人はいっぱいいるでしょうに。ミュージカル芝居もできてない。台詞も落ち着いているときは良くても、興奮して早口になると良く分からない。しかもそうなると蜷川芝居を観ているよう。そして、意味のないフライング。このフライングにお金がかかってて、チケット代が高いんじゃないの〜!と怒りさえこみ上げる。彼のファンなのか、アンコールですぐにスタンディングしてた。しかも団体さんでいきなりのスタンディング。ファンの間ではお決まりなのか?それとも強制されてるのか?彼のことを思い出すだけで気分が悪くなる。

フィリップ・シャンドン伯爵@ルカス・ペルマン
歌えない二人のキャストのせいで、余計に期待してしまった彼の伯爵。こちらもショックぅ…。台詞も歌も、日本語に聞こえない。ウィーンで日本語を勉強して来なかったんじゃないか?ルカスだけ、台詞をドイツ語のままにしても良かったのに。せめて歌だけでも…。…というか、彼が出演する必要性がわからない。ただ、立居振舞は美しい。タキシード、燕尾の着こなしも。彼を見ていると、宝塚の男役が、欧米の映画の俳優の仕草を盗むのが良く分かる。本当にスムーズにエスコートしたり、気障に見えない身支度の整え方も。カフスボタンを直したり、タキシードの襟を正したり、本当に綺麗。

ベラドーヴァ@姿月あさと
映像ではほとんど顔は映らずシルエットばかり。そして、歌が宝塚版のべラドーヴァの歌ではない。あの銀橋でのキャリエール(今公演ではゲラールと呼ばれる…)とエリックの「You are my own」。この曲を歌う。あんまり母性を感じない。歌い方も、わざわざブレスを多くして、ブツブツ切れてるように聴こえる。ずんこ(姿月あさと)を知らない人には、歌が下手な人に聴こえるんじゃないか?そして、声の質がクリスティーンと全然違うから、エリックがクリスティーンの声を聴いて母親を思い出す件には無理がありすぎる。

カルロッタ@大西ユカリ
彼女は大阪人らしい。徳永が出て来て日本の田舎を思い出すように、彼女が出てくるとパリのオペラ座も難波の芝居小屋になってしまう。ただ、彼女が出てくれてるおかげで、まだ救いもある。笑いを誘ってくれるので、その間は大沢、徳永への怒り(演出家への怒り)を忘れられる。

ジャン・クロード@永島克
アラン・ショレー@HISATO
この二人は芝居をしたことがあるのだろうか?もしくはミュージカル芝居を。あまりに台詞が棒読みで、イントネーションも平坦で、パリのオペラ座にいるようには思えない。

他のキャストはアンサンブル含めて芝居、歌、共に良かった。アンサンブルのコーラスはどの曲も安定してたし。特に男性が入ると、こんなに豊かな歌になるのか…と感動すら。そして、演出で私のお気に入り(唯一の)は、エリックの顔の傷がラストでは無くなっていること。クリスティーンが仮面を取ると綺麗な顔になってる。これにはちょっと驚いたし、感動すら覚えた。

アンコールが終わって数分後、「姿月あさと&ルカス・ペルマン アフタートークスペシャルライブ」が始まる。すでに22日の模様を知っていたので、歌うのがずんこだけ…という情報はありましたが、まさか!トークも別々だとは。

司会はコング桑田。

まず、ずんこが劇中の映像で歌っている曲を披露。その後は、二人でのトーク。ずんこはキャストたちに「ベラ姉さん」と呼ばれてると。「はやく人間になりた〜い!」なんてお笑いを取っていた。アニメを知らないとこの意味は分からないだろう。私たちも突然の発表に驚いたように、彼女自身も急に決まったことで、ちらしにも載らなかったとか。どこまで本当か?Marjan Shaki(マジャーン・シャキ)の降板は8月下旬には本人がブログに書いていたぞ。この曲を選んだ理由が、キャリエール、ファントム、ベラドーヴァに同じ曲を歌わせたかったそう。そのために、ベラドーヴァ本来のソプラノの曲はカットに。このあたりに、Marjanの降板が絡むのでしょうか?この一曲の歌、それも映像で参加するために、彼女はちゃんと稽古場に通って、芝居を観ていたとか。どう思ったんだろう?大沢の歌を…。

ずんこはトークが終わると袖に入り、そして、ルカスが通訳のHISATO(英語でした)と登場。

トークというより、質問コーナー。

好きなスポーツは?
スキー。でも、舞台出演の契約で、危険なスポーツはご法度だそう。

得意料理は?
オーストリアのパンケーキ。

どんな家に住んでるの?
5階建ての最上階。町の景色が見える。

初恋は?
17歳で、3年間付き合った。
彼女はアメリカに行って、新しい彼を作ってしまった。
今では友達だとか。

質問のあとは、2月のライブと5月のコンサートの宣伝をして終了。ルカスはちゃんとMarjanの紹介も忘れず。

この公演を観終わって、すぐに思った。東京では観なくても良いな…と。

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