宝塚ミュージカル・ロマン『愛と死のアラビア』−高潔なアラブの戦士となったイギリス人−/グラン・ファンタジー『Red Hot Sea』

『愛と死のアラビア』
谷正純先生がまたまたやってしまった。あまりに酷い作品に一度も(拍手の)手も挙げられないほどだった。

観劇前にあらすじを読んだ…。
『1807年春、スコットランド高地78連隊の狙撃兵トマス・キースは、オスマン・トルコとの戦いの為、パースを出港した。イタリア、エジプト、アラビア、シリアと転戦したトマスは、1815年秋、イスラム教第二の聖地メジナに没した。しかしそれは、イギリス兵としてではなく、高潔なアラブの戦士としての終焉だった…。「アラビアのロレンス」に先駆けること百年、敗戦で捕虜となりながらも、捕虜交換を拒否し、イスラム教に改宗し、アラビア人の妻を娶り、アラブの戦士として生涯を終えた、実在の戦士トマス・キースを描いたローズマリ・サトクリフ著「血と砂―愛と死のアラビア―」をミュージカル化した作品です。国家・人種・宗教を超越した友情と愛情が確かに存在することを描き、人と人との心の交流の大切さを訴えかけます。』

お〜!壮大なロマン、一人の男の人生を追ったドラマになるのだ、と期待した自分が馬鹿だった…。戦争物なのか、恋愛物なのか、どちらも中途半端な描き方。確かにネットで見かける評判は悪かったが、そんな中にも、いつもはちょっぴりでもどこかに惹かれるところがあるものだ。それがどこにもなかった…。事象をもっと盛り込んで、淡々と事実を追うような脚本のほうが感動できただろうに。

『Red Hot Sea』
宝塚らしい原色使いのラテン系なショー。芝居もショーも黒塗りにしたのはなぜ?うろこの衣装が気持ち悪かった。路線の中で唯一歌える未涼亜紀が当然のごとく上手い。歌ってくれると、スキャットしてくれると安心した。



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