ミュージカル『グレート・ギャツビー』

まず一言、この公演一番の収穫は遼河はるひ。ニック・キャラウェイ役の格好良いこと。「NEVER SAY GOODBYE」のアギラール、「Le Petit Jardin-幸せの庭-」のアラン、そして、このニック。この3役は彼女を代表する作品になるのではないか?大劇場公演、特に月組に戻ってからは、彼女らしい役に恵まれなかったように思えるし…。
主演のジェイ・ギャツビー@瀬奈じゅんも良い。彼女もトップになってからの代表作になったのではないか?
他にも、デイジー・ブキャナン@城咲あい、ジェイの父親@汝鳥伶、ジョージ・ウィルソン@磯野千尋、デイジーの母@梨花ますみ、マイヤー・ウルフシャイム@越乃リュウ、 ジョーダン・ベイカー@涼城まりな、マートル・ウィルソン@憧花ゆりの…それぞれが適役。このメンバーで最高の舞台となっていた。
残念なのは、トム・ブキャナン@青樹泉。もっと敵役らしく、デイジーへの嫉妬で燃えてる男のように演じて欲しかった。何だかあっさりした印象。デイジーへも、マートンへも、微塵も愛を感じないのだ。
ストーリーのほうは、全く予備知識なしでの観劇だったので、ラストのニックとジョージの死のシーンは驚きで息を呑んだ。ニックはデイジーを失い、自らの死を受け入れた。5年間も彼女を思い続け、方法を選ばず金で買い取った自分の人生。そして、彼女の家が見える場所に家まで購入。そこまでしても、偶然を装ってデイジーに再会するチャンスを待っている…。かなりのストーカーでは?それとも、一途に一人の女を愛し続ける純愛なのか?


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