“D”〜永遠という名の神話〜

東山義久(ヨシ君)がリーゼントスタイルのちらし。ちらしを見た瞬間、友人にメール。「今度の彼は格好良い!」と。期待が膨らんでいた。
観劇当日。金曜日の夜だというのにお席ががらがら。M列より後ろには数人しかいない。キャストの集客力がないのか、宣伝が悪いのか?
ジェームス・ディーンの伝記映画ではない…とはなっているが、ストーリーは明らかに彼の出演作品が主軸。「エデンの東」「理由なき反抗」「ジャイアンツ」の主役作品を、作品ごとにストーリーに絡めている。これは宝塚版「ディーン」と同じ構成のよう。(この宝塚版はロンドン作品を大地真央主演で上演したもの。以降、安寿ミラ絵麻緒ゆうで再演されている。)
ジェームス・ディーンの映画なら誰でも見てるだろう…くらいに思っていた。それが、主演のヨシ君が「エデンの東」以外見たことがなく、その見た「エデンの東」さえ印象に残っていない…と。ありえない!しかも、この役を演じるにあたっても見ていないのだ。信じられない。先入観がないほうが良いなど理由もあるかもしれないが、俳優として、ジェームス・ディーンくらいは知ってて欲しかった。
内容は荻田ワールド全開で、分かるような、分からないような、後味の悪い作品だった。もちろん、それを分かっていて観に行ったのだけど。
さて、そのヨシ君。髪をばっさり切りました。宝塚ニュースのインタビューでその姿は見ていたものの、かなりショッキング。だって、髪を後ろで結わえるくらいの長さの彼しか記憶にないのだもの。違和感が…。しかも、リーゼントが下手。ちらしのリーゼントのほうがよっぽど上手い。一幕は元々リーゼントスタイルではないのか?と思えるほど下がってて…。ジェームス・ディーンのリーゼントは、斜めに流した前髪を前だけふわっとさせて、天辺へこませ気味にするスタイル。ヨシ君はもう崩れまくり。前髪短すぎるのかもしれません。共演に平澤智さん、戸井勝海さんもいるし、何より!元男役の峰さを理まで。彼らにアドバイスはもらわなかったのだろうか?芝居はまぁ、こんなものだろう。でも、ダンスが短すぎる。せっかく舞風りらと共演してるのに、もっと、もっと、デュエットが観たかった!
演出だけでなく、音楽も難しい。まともに歌えていたのは戸井さんくらい?峰さんさえ不安定に。さらに、良知真次かな?全然歌えてない。初演の作品だからあて書きしてもらってるんだろうから、キーくらいあわせてもらえば良いのに。
キャストについてもう一人。荻田作品に出演が続く朝澄せい。彼女がナタリー・ウッド役を演じることに無理があるだろう。何しろ可愛いキャラじゃないし、身長も大きいし。まぁ、ピア・アンジェリに舞風りら…これもあってないけど。宝塚版のピアとは似ていたかも!?

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